こんにちは。惠仁クリニック院長の渋田です。
「足の親指が真っ赤に腫れて、布団が当たるだけでも激痛が…」
そんな経験をされた方、それは痛風発作かもしれません。

痛風は“贅沢病”などと表現されることもありますが、実際は生活習慣と深く関わる慢性疾患です。しかも、症状がない時期でも着実に体の中では進行している場合があります。

この記事では、痛風の発作が起こるメカニズム、尿酸値との関係、再発を防ぐための治療や生活習慣について解説します。


◆ 痛風とは?発作の原因と症状

痛風は、血液中の尿酸が過剰になることで結晶化し、関節にたまることで炎症を起こす病気です。
最も多くみられる部位は、足の親指の付け根(第1中足趾関節)ですが、膝や足首などに症状が出ることもあります。

主な症状:

  • 突然の関節の腫れ
  • 腫れたところが赤く熱を帯び、触れただけで激痛
  • 発熱や倦怠感を伴うこともある

痛風発作は突然始まり、数日〜1週間ほどで自然におさまる場合もありますが、再発リスクは非常に高く、何度も繰り返すうちに関節が変形することもあります。


◆ 痛風と尿酸値の関係とは?

尿酸は、食べ物や体内の細胞が分解される際に生じる「プリン体」の代謝物です。
健康な人なら、尿や汗から体外へ排出されますが、排出が追いつかなかったり、生成量が多すぎたりすると血中に尿酸が蓄積します。

この尿酸が7.0mg/dL以上になると「高尿酸血症」と診断され、
さらに蓄積が進むと、関節に尿酸結晶ができて痛風発作を引き起こします。

症状がない時期でも…
✔ 関節や腎臓に結晶がたまり続け、再発や合併症のリスクが高まります。
✔「尿酸値が高い=痛風予備軍」として考える必要があります。

◆ 放置するとどうなる?高尿酸血症のリスク

痛風が“痛みだけの病気”だと思っていませんか?
実は、尿酸値の高さが引き起こすのは関節の痛みだけではありません。

以下のような重大な合併症を引き起こす可能性があります。

合併症内容
腎機能障害尿酸が腎臓にダメージを与え、慢性腎臓病や腎不全の原因に
尿路結石尿酸が結晶化し、尿管や膀胱に結石ができて激しい痛みを引き起こす
動脈硬化・高血圧高尿酸状態が血管の内皮に影響し、生活習慣病のリスクを高める

◆ 痛風を防ぐには?尿酸値の管理がカギ

痛風は「痛みが起きたときだけ治療する」のではなく、症状のないときこそ治療の本番です。
痛風治療は「発作時の対症療法」と「尿酸値を安定させる長期管理」の2つに分かれます。

▶ 発作時の対応

  • 炎症を抑える薬(NSAIDsやコルヒチンなど)を使用
  • 安静を保ち、関節を冷やすことで症状を緩和

▶ 尿酸値を下げるための治療

  • 尿酸の産生を抑える薬(フェブキソスタットなど)
  • 尿酸の排出を促す薬(ベンズブロマロンなど)

※症状が落ち着いていても、尿酸値が7.0mg/dL以下になるまで内服を継続する必要があります。


◆ 生活習慣でできる!尿酸値コントロールのコツ

薬物療法と並行して、日常生活の見直しが痛風予防には欠かせません。

項目改善ポイント
食事プリン体を多く含む食品(レバー・白子・魚卵など)を控える/野菜・海藻・大豆食品を積極的に
飲酒ビール・日本酒よりプリン体含有量が少ない焼酎・ウイスキーを適量に。休肝日を設ける
水分1日1.5〜2Lの水を意識的に摂取し、尿酸の排出を促進
運動激しい無酸素運動は控え、ウォーキングや軽い筋トレを習慣に
体重管理 肥満は高尿酸血症のリスク。BMI25未満を目安に無理のない減量を

◆ 院長からのひとこと|“症状が出る前”が治療のチャンス

痛風は「痛くなったときだけの病気」ではありません。
“痛くない時期にも”進行していることを忘れないでください。

とくに男性は「まあ大丈夫だろう」と様子を見る方が多いのですが、
尿酸値が高い状態が続くと、腎臓や血管にもじわじわとダメージが蓄積されていきます。

「健康診断で引っかかったけど、特に症状はないし…」
そんな方こそ、今のうちに生活を見直し、治療を始めることが将来の健康につながります。惠仁クリニックでは、痛風・高尿酸血症の管理を“続けやすい形”でサポートしています。
まずはお気軽にご相談ください。