こんにちは。東砂内科クリニック院長の渋田です。
健康診断の結果を見て、
- 「ASTが高いと言われた」
- 「ALTやγ-GTPが高い」
- 「肝機能異常と書かれていた」
- 「お酒を控えれば大丈夫?」
と不安に感じていませんか。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、異常があっても初期にはほとんど自覚症状がありません。そのため、健康診断で初めて異常が見つかる方も多くいらっしゃいます。
一方で、健康診断で肝機能異常を指摘されても、すぐに重い病気というわけではありません。
大切なのは、検査結果を正しく理解し、原因に応じた対応を行うことです。
この記事では、健康診断結果の見方から主な原因、改善方法までわかりやすく解説します。
この記事の内容
健康診断でまず確認したい3つのポイント
健康診断で肝機能異常を指摘されたら、まず次の3つを確認しましょう。
- AST
- ALT
- γ-GTP
これらの数値を確認することで、肝臓にどのような負担がかかっているかを把握する手がかりになります。
① AST
ASTは肝臓だけでなく、筋肉や心臓などにも含まれる酵素です。
一般的な目安は次のとおりです。
| AST | 判定の目安 |
|---|---|
| ~30U/L程度 | 基準範囲 |
| 31U/L以上 | 高値 |
ASTだけが高い場合は、激しい運動や筋肉の障害などが影響していることもあります。
② ALT
ALTは主に肝臓に存在する酵素で、肝臓の炎症を反映しやすい検査項目です。
| ALT | 判定の目安 |
|---|---|
| ~30U/L程度 | 基準範囲 |
| 31U/L以上 | 高値 |
ALTが高い場合は、脂肪肝や肝炎などが疑われることがあります。
③ γ-GTP
γ-GTPは、アルコールや脂肪肝、胆道系の病気などで高くなることが多い検査項目です。
| γ-GTP | 判定の目安 |
|---|---|
| ~50U/L程度(男性)~30U/L程度(女性) | 基準範囲 |
| 基準値を超える | 高値 |
飲酒習慣がある方では、γ-GTPが高くなることがあります。
※基準値は健診機関によって異なる場合があります。
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「要再検査」「要精密検査」と書かれていたらどうする?
AST・ALT・γ-GTPは、一時的な体調や飲酒、服用中の薬などの影響で高くなることがあります。
しかし、高い状態が続く場合は原因を調べることが重要です。
一般的には次のように対応します。
要経過観察の場合
- 飲酒や食生活を見直す
- 数か月後に再検査
要精密検査の場合
- 内科を受診
- 血液検査や腹部超音波検査などを行う
- 必要に応じて専門医へ紹介
肝機能異常の主な原因
健康診断で肝機能異常を指摘される原因として、次のようなものがあります。
- 脂肪肝(非アルコール性・アルコール性)
- 飲酒
- 肥満
- 糖尿病や脂質異常症
- ウイルス性肝炎(B型・C型)
- 薬剤やサプリメントの影響
最近では、お酒をあまり飲まない方でも、肥満や生活習慣が原因となる脂肪肝が増えています。
放置するとどうなる?
肝機能異常を放置すると、原因となる病気が進行することがあります。
例えば、
- 脂肪肝
- 肝炎
- 肝硬変
- 肝がん
などにつながる可能性があります。
また、脂肪肝は糖尿病や高血圧、脂質異常症とも関係が深く、生活習慣病全体のリスクを高めることが分かっています。
今日からできる改善方法
原因によって異なりますが、生活習慣の改善が基本になります。
食事
- 食べ過ぎを避ける
- 野菜・きのこ・海藻を積極的に食べる
- 甘い飲み物や間食を控える
- バランスの良い食事を心がける
飲酒
飲酒習慣がある方は、飲酒量を減らし、休肝日を設けましょう。
運動
ウォーキングなどの有酸素運動を週3~5回続けることがおすすめです。
体重管理
脂肪肝がある場合は、体重を5~10%減らすことで肝機能の改善が期待できるとされています。
こんな場合は早めに受診しましょう
次のような場合は、医療機関への受診をおすすめします。
- 健康診断で「要受診」「要精密検査」と判定された
- AST・ALT・γ-GTPが大きく上昇している
- 毎年肝機能異常を指摘されている
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、強い倦怠感、食欲不振がある
- B型・C型肝炎を指摘されたことがある
よくある質問
Q. γ-GTPが高いと必ずお酒が原因ですか?
いいえ。飲酒だけでなく、脂肪肝や胆道の病気、薬剤などが原因になることもあります。
Q. ASTやALTが少し高いだけでも受診した方がよいですか?
健康診断で繰り返し異常を指摘される場合は、一度原因を確認することをおすすめします。
Q. 肝機能異常は症状がありますか?
初期にはほとんど症状がありません。そのため、健康診断が早期発見の重要な機会になります。
Q. 脂肪肝は改善できますか?
生活習慣の改善や適正体重への減量によって改善が期待できます。
Q. 毎年γ-GTPだけ高いのですが大丈夫ですか?
飲酒習慣や脂肪肝などが関係している可能性があります。一度医療機関で相談することをおすすめします。
まとめ
健康診断でAST・ALT・γ-GTPの異常を指摘されても、すぐに重い病気というわけではありません。
まずは検査結果を確認し、必要に応じて再検査や医療機関を受診しましょう。
肝機能異常の背景には、脂肪肝や飲酒習慣、生活習慣病などが隠れていることもあります。生活習慣を見直すことで改善が期待できるケースも多いため、健康診断をきっかけに肝臓の健康について考えてみましょう。
江東区で健康診断後の再検査をご希望の方は東砂内科クリニックへ
東砂内科クリニックでは、健康診断でAST・ALT・γ-GTPの異常を指摘された方の再検査や、脂肪肝・肝機能異常の診療を行っています。
健康診断結果をもとに原因を確認し、生活習慣の改善や必要な検査・治療について丁寧にご説明します。
「毎年肝機能異常を指摘されている」「脂肪肝と言われたことがある」「お酒との関係が気になる」という方も、お気軽にご相談ください。
【オンライン診療・診療予約は下記から】当院の診療予約ページでは、オンライン診療・来院診療のいずれもご予約いただけます。ご都合に合わせてご利用ください。

著者プロフィール

東砂内科クリニック 院長 渋田 拓也(しぶた たくや)
地域の皆さまが安心して相談できる「かかりつけ医」を目指し、一般内科をはじめ、生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症)、発熱外来、健康診断、予防接種など幅広い診療を行っています。医療情報は日々更新されるため、本コラムでは最新の知見やガイドラインを参考に、正確で分かりやすい情報の発信に努めています。健康に関する不安や気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
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