こんにちは。江東区東砂の惠仁クリニック、院長の渋田です。
「この頭痛、どこに行けばいいの?」と迷うことはありませんか。今日は内科と神経内科の使い分けを、受診の目安と一緒にまとめます。
まず結論:迷ったら内科でOK/緊急サインは“救急”へ
- 多くの頭痛は、まず内科で初期評価をして大丈夫です。原因の切り分けと初期治療、必要に応じて神経内科・脳神経外科へ連携します。
- ただし、下の緊急サインがあるときは救急受診を検討してください。
受診を急いでほしいサイン(救急の目安)
- 突然の激しい頭痛(バットで殴られたような、今までで最悪)
- ろれつが回らない/手足の麻痺・しびれ/視野が欠けるなどの神経症状
- 発熱+首の硬さ、意識がもうろう
- 頭部外傷後の頭痛、妊娠中・産後の強い頭痛
- 50歳以降に初めて出た強い頭痛、がん・免疫抑制がある方の新しい頭痛
*救急車を呼ぶべきか迷ったら、まず#7119にかけましょう。
内科でできること
- 問診・診察:いつから/どこが/どうすると悪化・軽快/前兆や吐き気の有無/既往歴・服薬(市販薬含む)。
- バイタルサイン(血圧・脈拍・体温・呼吸状態)+神経学的チェック:危険サインがないかを確認。
- 必要な検査:採血・尿検査、画像検査(CT/MRI)が必要かの判断。必要時は専門の医療機関を速やかにご紹介します。
- 初期治療:
- 片頭痛を疑えば適切な鎮痛薬や制吐薬、生活アドバイス。
- 緊張型なら姿勢・筋緊張のケア+鎮痛薬の使い方。
- 副鼻腔炎や感染が疑わしければ相応の治療へ。
- 片頭痛を疑えば適切な鎮痛薬や制吐薬、生活アドバイス。
- フォローと専門連携:緊急性が高い場合や専門性が高い疾患が疑われる際には神経内科/脳神経外科へ橋渡し。
どの診療科に回る?使い分けの目安
- 神経内科(脳・神経の内科的専門)
- 繰り返す神経症状(しびれ・脱力・言語障害など)を伴う頭痛
- 難治性の片頭痛・群発頭痛、てんかんの併存、神経疾患の疑い など
- 繰り返す神経症状(しびれ・脱力・言語障害など)を伴う頭痛
- 脳神経外科(外科的治療も視野)
- 外傷後の頭痛、出血・腫瘍・水頭症などが疑われるケース
- 画像で外科的治療の可能性がある場合
- 外傷後の頭痛、出血・腫瘍・水頭症などが疑われるケース
- 耳鼻科・眼科への連携
- 副鼻腔炎・耳の病気・眼圧異常などが疑わしい場合
- 副鼻腔炎・耳の病気・眼圧異常などが疑わしい場合
まず内科で危険性を見極めて、方向づけをすることが最短ルートです。
よくある“タイプ別”の目安
- 片頭痛:ズキズキ波打つ、片側に多い、光・音・においがつらい、動くと悪化。
- 緊張型頭痛:両側をギューッと締め付ける、肩首のこりと相性が強い。
- 群発頭痛:片目の奥がえぐられるように激痛、涙や鼻水、1〜2か月に集中して毎日。同疾患が疑わしい時は専門の医療機関への紹介を検討します。
- 薬物乱用頭痛(MOH):鎮痛薬を月10日超で常用→慢性化しやすい。薬の見直しが改善の鍵。
今日からできる“補助ケア”
- 睡眠・食事のリズムを一定に(寝不足・空腹は誘因に)。
- 水分をこまめに、カフェインは摂り過ぎない。
- 画面と姿勢:目線=モニター上端、1時間に1回は立つ。
- 鎮痛薬は早め・適量・短期間が原則。回数が増えたら受診で薬を整理しましょう。
ミニQ&A
Q. いきなりMRIを撮るべき?
A. 危険サインがなければ、問診・診察で必要性を判断します。闇雲に画像検査をするより、症状に合った検査が安全で効率的です。特にMRIは緊急でなければ1〜2週間以上予約が取れないことが多いです。
Q. スマホで作業中に悪化します。
A. 姿勢と光の調整、20分作業→20秒遠くを見るを合図に。肩首の温め+軽いストレッチも有効です。
Q. 市販薬で様子見は?
A. まず「受診を急いでほしいサイン」に該当しないかをチェック。その上で一時的なら可ですが、月10日超の使用は薬物乱用頭痛のリスクになります。受診で処方の選択肢を検討しましょう。
惠仁クリニックでできること
- 初期評価(神経所見・血圧・必要検査の選定)
- 片頭痛/緊張型などの初期治療と生活アドバイス
- 画像検査依頼や疾患別に専門の医療機関への紹介
- 再発しやすい方には、予防の設計(誘因コントロール・薬の整理)
院長のひとこと
頭痛は怖さよりも見極めと整え方が大切です。
まずは、緊急の病気が隠れていないかを確かめて、そのうえであなたに合う対処を一緒に見つけましょう。
※参考としてご覧ください。具体的な対応は体調に合わせて決めます。