こんにちは。惠仁クリニック院長の渋田です。

「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「日中に強い眠気を感じる」といったお悩みをお持ちの方はいませんか?現代社会では、睡眠に関する不調を感じている方が増えており、それは年齢や職業に関係なく見られます。

今回は、睡眠外来ではどのようなことを診ているのか、当院で対応している症状や検査・治療についてご紹介します。

睡眠障害の種類と症状

睡眠の悩みと一言でいっても、その原因や症状はさまざまです。

不眠症

寝つきが悪い(入眠困難)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)など

過眠症

夜にしっかり眠っても、日中に耐え難い眠気が続く(ナルコレプシーなど)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

いびきや無呼吸によって眠りが浅くなり、日中の眠気・頭痛・集中力低下を招く

概日リズム睡眠障害

昼夜逆転や、仕事・学校に適応しづらい生活リズムになる

むずむず脚症候群

足に違和感があり、寝つきが悪くなる

専門の睡眠外来では、これらの疾患を含む様々な睡眠障害に対応した検査、治療が行われます。

当院での対応について

当院では、主に軽度の不眠症や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の初期評価・治療を行っています。

(1)問診と生活状況の確認

まずは現在の睡眠状況や生活習慣について丁寧にお話を伺います。

  • 就寝時間・起床時間のばらつき
  • 寝室環境(明るさ・音・温度など)
  • 就寝前のスマホ使用やカフェイン摂取の有無
  • 日中の眠気や集中力の変化

(2)簡易検査のご案内(SASが疑われる場合)

睡眠時無呼吸症候群の可能性がある方には、自宅でできる簡易型の睡眠検査機器をご案内しています。睡眠中の呼吸状態や酸素飽和度などを測定し、重症度を確認します。

(3)生活指導と治療提案

不眠症:睡眠衛生に関する指導や漢方・睡眠薬の処方
SAS:検査結果に応じてCPAP(シーパップ)治療の導入

精密検査や特殊な治療が必要な場合は、専門医療機関をご紹介します。

睡眠の悩みを放置しないで

「眠れないのは性格や年齢のせい」と思い込んでいる方もいらっしゃいますが、睡眠の問題は治療によって改善できる場合が多くあります。

放置すると、

  • 高血圧、糖尿病、心疾患などの生活習慣病のリスク上昇
  • 仕事や学業でのパフォーマンス低下
  • うつや不安などのメンタル面への影響

につながることもあります。

「眠っているのに疲れが取れない」「家族にいびきを指摘された」「薬に頼りたくないが改善したい」など、どんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。

最後に

質のよい睡眠は、日々の健康の土台です。ちょっとした生活の工夫や、適切なサポートを受けることで、毎日がぐっと楽になることがあります。

睡眠の悩みを抱えている方が、一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。